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区民健(検)診を受けましょう

区民健(検)診を受けましょう

令和4年10月1日 発行

2019年より世界中に拡大した新型コロナ感染症は、感染そのもの以外にも多くの不自由や負の影響を人々に与えました。なかでも人間ドックや健康診断の先延ばしによるガンや成人病の治療の遅れは深刻なものがあります。

昨年のNHKの健康チャンネルで、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、院内感染を恐れての受診控えから重症患者数が増加したという話がありました。同じように、医療機関に行くのを躊躇してしまい健康診断を受けそびれたために、ガンや生活習慣病の発見が遅れてしまった患者さんがいらっしゃいます。

確かに健康診断は義務ではありませんし、健康かどうかはご自身が一番わかることかもしれません。またいわゆる一刻を争って健(検)診に行くということでもないわけです。しかし糖尿病や高血圧などの生活習慣病は、初期には自覚症状がなく(痛くも痒くもない)、放置して悪化すると脳卒中や眼底出血などの健康体に戻りにくい疾患になってしまうこともあります。そうなってしまった患者さんの多くは、「健康診断を受けていれば良かった」と残念そうに話します。話ができる患者さんはまだしも命を失ってしまう事もあるのです。

それでもやはり医療機関へ行くのをためらう方もいらっしゃると思います。現在多くの医療機関は、発熱者は発熱外来を受診して頂くようにお願いしています。そして健(検)診に手をあげている医療機関では、院内感染防止のガイドライン等に則って換気や消毒等の感染予防対策を行っています。また健(検)診を予約制にしている医療機関も多くあります。

新型コロナウイルス感染がいつ収束するかは誰にも分かりません。ペストのように段々と減るかもしれませんし、インフルエンザのように生き残るのかもしれません。その間にも人は年齢を重ね、何らかの病を得ていくことになります。まずはしっかりと感染対策を行っている目黒区の医療機関で健(検)診を受けてみてはいかがでしょうか。皆様ご自身の健康状態を知ることによって、健康寿命を延ばすことが可能になり豊かな人生を送れるのではないかと思います。

目黒区にお住いの皆様には、目黒区特定健康診査とがん検診を受けられます。実施期間は、今年度は令和4年6月1日から令和4年11月30日までです。対象者は①年齢が40歳以上(4月1日から3月31日までの年度内に40歳以上)で目黒区国民健康保険に加入している方。②後期高齢者医療制度に加入している方。③年齢40歳以上(4月1日から3月31日までの年度内に40歳以上)で、目黒区の生活保護を受給していて、社会保険に加入していない方です。費用は無料で実施場所は受診券とともに実施医療機関名簿が同封されています。ご自身で確認して頂き予約等を行い受診してください。

また健診内容は、問診・身長体重等の測定・採血・心電図・胸部レントゲン・採尿が基本項目です。さらに詳細な項目として医師が必要と認めた際に、眼底検査や眼圧検査を受けられます。また、がん検診(大腸・子宮・肺・乳・胃)などの検診については対象者、期限(11月末終了〜3月末終了)がそれぞれ異なりますので詳しくは区のHPをご覧ください。受診券は5月末までに届いているはずですが、見当たらない方は健康推進課成人保健係 03- 5722-9589または03- 5722- 0423にお電話ください。

(C・M記)

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